猫とフクロ
2012年 03月 05日
以前 犬を飼っていた頃
もう 高齢に なって
腎臓の具合も 悪くなり
ほとんど
毎日のように 獣医さんへ 通っていました
そのとき
私の前の 患者さん
薬を もらいながら
カウンターの上に 何か 白い布の かたまりを
置きました
何だろうと思いながら
見ていると
その 患者さんの 友人らしい おじいさんが
” 今日はどーしたの ”
と、 声を 掛けながら ドアから
待合室に 入ってきました
その白いフクロの持ち主の これも おじーさんは
” あー これが 調子悪くて 毎日 通ってる.... ”
といいながら
やさしく その 米袋のような 白いフクロを
なで始めました
その生き物は
ほとんど
聞こえないほどの声をだし
そのまま おじーさんに
繰り返し なでられていました
もちろんフクロの 口は
ひもで縮められていて
中を知ることはできません
でも
形と か細い声から
猫であることは
誰にも
わかりました
なにか その日は
とても 温かいものを
見た気がして
すごく うれしかったのを
覚えています
それから
まもなく
我が家の 愛犬は
腎不全で 亡くなりました
おじーさんの その
ふくろに 大切そうに
入れられていた ねこは
今頃
どうしているのでしょう
by mypottea
| 2012-03-05 00:31
| 思い出